アルバイトと最低賃金——あなたの時給は適正か

アルバイトであっても、地域別最低賃金を下回る時給で働かせることは労働基準法違反です。2025年度の地域別最低賃金は全都道府県で時給1,023円以上(最低の高知県で1,023円、最高の東京都で1,226円)に設定されています。まずは自分の働く都道府県の金額を確認し、時給が適正かどうかをチェックしましょう。

最低賃金の確認方法

最低賃金を確認する手順は以下のとおりです。厚生労働省のホームページでは、地域別最低賃金を都道府県ごとに一覧できます。

  1. 厚生労働省の「地域別最低賃金の全国一覧」を開く
  2. 自分が働く都道府県の時給を確認する
  3. 実際の時給と比較して、下回っていないかを確認する

都道府県ごとの金額をまとめた一覧ページや、全国ランキングも参考にしてください。

最低賃金の計算に含まれるもの・含まれないもの

最低賃金を比較するときは、給与明細のどこを時給換算するかが重要です。最低賃金の算定に含まれるのは、基本給や歩合給、普通手当などです。一方、次の手当は最低賃金の計算から除外されます。

  • 通勤手当
  • 家族手当
  • 精皆勤手当(皆勤・全勤手当)
  • 住宅手当、別居手当など

ポイント:月給制や日給制で働く場合も、その月の所定労働時間で割って時給換算し、最低賃金と比較します。単純に「月給÷暦日」ではなく、所定労働時間で割る点に注意してください。

具体例で確認してみましょう。東京都(最低賃金1,226円)で月給220,000円・月の所定労働時間160時間のアルバイトとして働く場合、時給換算は220,000円÷160時間=1,375円となり、最低賃金を上回ります。一方、月給180,000円で同じ160時間働く場合は1,125円となり、最低賃金を下回るため違法です。応募前にこの計算をして、提示された時給や月給が適正かを確かめておくと安心です。

最低賃金を下回っている場合の対処法

自分の時給が地域別最低賃金を下回っている場合、それは労働基準法上の違反です。会社に直接申し出るのが難しい場合は、以下の相談窓口を利用できます。

  • 最寄りの労働基準監督署
  • 「労働条件相談ほっとライン」(0120-811-610、平日・各労働局で対応)
  • 都道府県労働局の総合労働相談コーナー

相談は匿名で行うことができ、会社に知られずにすむケースも多いため、まずは電話や窓口で相談してみましょう。

なお、最低賃金の対象となるのは「すべての労働者」であり、国籍や在留資格の有無は問いません。外国人留学生のアルバイトであっても、日本語学校や大学が許可する範囲内で働く限り、地域別最低賃金がそのまま適用されます。時給が低すぎる雇い主にそのまま耐えるのではなく、早めに相談することが結果として自分を守ることにつながります。

よくある質問

試用期間中のアルバイトも最低賃金が適用されますか?
はい。試用期間や研修期間中であっても、労働者であれば地域別最低賃金が適用されます。試用期間だからといって最低賃金を下回る時給は認められません。
歩合給のみのアルバイトでも最低賃金は保証されますか?
はい。歩合給や出来高給のみで働く場合でも、実際に得た賃金を労働時間で割った額が最低賃金を下回ってはいけません。下回る場合は最低賃金との差額の支払いが必要です。
最低賃金を下回って働かされていた場合、差額は請求できますか?
請求できます。最低賃金を下回る賃金で働いていた期間について、差額分の支払いを会社に請求できます。労働基準監督署に申告する方法もあります。