最低賃金の推移——全国加重平均の年次データ

日本の最低賃金(全国加重平均)は年々上昇を続けています。2025年度の全国加重平均は1,121円で、10年前の2015年度(798円)と比べると約40%上昇しました。政府は2030年代半ばまでに全国加重平均1,500円を目標として掲げており、今後も引き上げが続くと見込まれます。

最低賃金は毎年10月前後に改定されます。金額は中央最低賃金審議会が示す目安を基準に、各都道府県の審議会が地域の実情を踏まえて決定します。そのため都道府県によって水準が異なり、上昇ペースも毎年変わります。

全国加重平均の推移(過去10年)

直近10年間の全国加重平均の推移は以下のとおりです。物価上昇が落ち着いていた時期は上げ幅が小さく、近年は物価高と人手不足を背景に上げ幅が大きくなっているのが特徴です。

全国加重平均最低賃金の推移(目安)
年度全国加重平均(円/時)前年比
2015年度798+18円
2016年度823+25円
2017年度848+25円
2018年度874+26円
2019年度901+27円
2020年度902+1円
2021年度930+28円
2022年度961+31円
2023年度1,004+43円
2024年度1,055+51円
2025年度1,121+66円

※数値はおおよその目安です。正確な金額・上昇幅は厚生労働省の公式発表をご確認ください。

上昇ペースの変化とその背景

2019年度から2020年度にかけては、消費税率引き上げの影響や新型コロナウイルスの感染拡大を受け、上げ幅が1円にとどまりました。その後は物価上昇と深刻な人手不足を背景に上げ幅が拡大し、2023年度以降は毎年40円以上引き上げられています。

最近の傾向:2023年度(+43円)→2024年度(+51円)→2025年度(+66円)と上げ幅が加速しています。物価高に対応する賃上げと、政府の「最低賃金1,500円」目標が背景にあります。

ただし、最低賃金は経済全体の景気動向や物価上昇率を踏まえて決まるため、今後も同じペースで上がるとは限りません。リーマンショック後の2009〜2011年度のように、据え置かれた時期があったことも覚えておきましょう。

都道府県ごとの上げ幅にも差があります。都市部は物価上昇と人手不足を背景に上げ幅が大きくなる傾向があり、地方では経営体力を考慮して上げ幅を抑えるケースが見られます。その結果、毎年の改定で都市部と地方の差が広がる年もあれば、政府の目安に沿って均等に近づく年もあります。

1,500円目標への道のり

政府は2030年代半ばまでに全国加重平均を1,500円にする目標を掲げています。現在の1,121円から仮に毎年40円ずつ上昇した場合、約10年後の2035年頃に1,500円へ到達する計算になります。

全国加重平均の推移と併せて、都道府県別の金額を知りたい場合は全国ランキングを、目標達成時期のシミュレーションは最低賃金1,500円はいつ実現するかをご覧ください。

よくある質問

最低賃金は毎年必ず上がりますか?
近年は毎年引き上げられていますが、リーマンショック後の2009〜2011年度のように据え置かれた時期もあります。景気動向や物価上昇率を踏まえて審議会が判断します。
全国加重平均とは何ですか?
各都道府県の最低賃金を、その地域で働く労働者の人数で重み付けして平均した値です。都道府県ごとの単純な平均ではなく、実際の労働者の多さを反映した数値になります。
最低賃金の改定はいつ行われますか?
おおむね毎年10月前後に改定されます。具体的な日程は年によって異なるため、厚生労働省や各都道府県労働局の公式発表をご確認ください。