最低賃金で生活できるのか——ひとり暮らし収支シミュレーション

最低賃金でフルタイム勤務した場合の月収は、都道府県によって額面で約16〜21万円。社会保険料と税金を差し引いた手取りは約13〜17万円です。都市部では家賃だけで手取りの半分近くが消えるケースもあり、生活は決して楽ではありません。ここでは、実際の生活費に近い条件で収支シミュレーションを行います。

最低賃金で働いた場合の月収

1日8時間・月21.5日働いた場合の月収(額面)と手取り月収の目安は、以下のとおりです。地域によって月収で5万円近くの差があります。

最低賃金ベースの月収(1日8時間・月21.5日)
最低賃金想定地域月収(額面)手取り月収(概算)
935円高知県など約160,820円約131,870円
1,004円栃木・群馬など約172,688円約141,600円
1,121円全国加重平均約192,812円約158,100円
1,226円東京都約210,872円約172,915円

※手取りは社会保険料・所得税などをおおよそ差し引いた概算です。扶養状況によって大きく変わります。

ひとり暮らしの収支シミュレーション

手取り月収約15万円(全国平均近辺の最低賃金で働いた場合)を前提に、ひとり暮らしの家計をシミュレーションしました。家賃や食費は地域差が大きいため、都市部と地方の2パターンで示します。

ひとり暮らしの月間収支シミュレーション(目安)
項目都市部(例:東京)地方(例:地方県)
手取り月収約17万円約14万円
家賃約7万円約4万円
食費約3.5万円約3万円
光熱費・通信費約2万円約1.8万円
その他(日用品・交通費)約2.5万円約2万円
手取り残り約2万円約3.2万円

生活を安定させるための工夫

最低賃金ベースの収入で生活を安定させるには、収入を増やすか、支出を減らすかの両面での工夫が必要です。実際の求人は最低賃金を上回ることが多いため、時給の高い職種や業種を選ぶだけでも改善の余地があります。

具体的な工夫の例:①時給が最低賃金+100円以上の求人を選ぶ、②家賃の安いエリアに住み替える、③扶養内で働く場合は年収の壁を意識して働き方の調整を検討する、④光熱費や通信費のプランを見直す。

時給別の年収を知りたい方は最低賃金の年収シミュレーション、手取り額の詳しい計算は手取り計算ツールをご利用ください。

また、収支シミュレーションで必ず確認しておきたいのが「生活保護との逆転現象」です。最低賃金ベースの収入では、住宅扶助を含む生活保護の給付水準に手取りが近づくケースがあり、働いても生活が楽にならない構造が課題とされています。扶養家族がいる場合や、傷病・介護などで働けない期間がある場合は、制度の組み合わせも含めて市区町村の窓口で相談してみるとよいでしょう。

よくある質問

最低賃金で一人暮らしは可能ですか?
地方であれば手取り残りを作ることは可能ですが、都市部では家賃が高く、生活はかなり厳しくなります。最低賃金そのままの収入で暮らすのは、どの地域でも楽ではありません。
家賃は手取りの何割までが目安ですか?
一般的な目安は手取りの3割程度までです。最低賃金ベースの収入では、都市部でこの目安を超えやすくなるため、家賃の安い物件探しが重要になります。
最低賃金より高い時給の仕事を見つけるには?
人材不足の業種や夜間勤務、専門性の高い職種は時給が高くなる傾向があります。求人サイトで最低賃金を大きく上回る案件を探してみるとよいでしょう。