扶養内 手取り パート いくらまでOK?年収の壁を徹底解説
扶養内で働くパートの「年収の壁」とは
パートやアルバイトで扶養内に収めるには、いくつかの「年収の壁」を意識する必要があります。これらの壁を超えると、税金や社会保険料の負担が発生し、手取り額に大きな影響が出ます。主な壁は次の4つです。
- 100万円の壁:住民税が課税される基準(自治体により異なる)
- 103万円の壁:所得税の扶養控除の対象外となる基準
- 106万円の壁:社会保険の加入義務が発生する基準(51人以上の企業、週20時間以上)
- 130万円の壁:社会保険の被扶養者資格を失う基準
- 150万円の壁:配偶者特別控除が段階的に減少する上限
年収別 手取り額シミュレーション
東京都内在住、40歳未満のパート従業員(扶養されている配偶者)を想定した場合の手取り額の目安です。
| 年収(額面) | 所得税 | 住民税 | 社会保険料 | 手取り額 | 手取り率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 100万円 | 0円 | 0円 | 0円 | 100万円 | 100% |
| 103万円 | 0円 | 約3,000円 | 0円 | 約102.7万円 | 99.7% |
| 106万円 | 約1,500円 | 約8,000円 | 0円 | 約105万円 | 99.1% |
| 130万円 | 約1万円 | 約3.5万円 | 0円(扶養内) | 約125.5万円 | 96.5% |
| 150万円 | 約2万円 | 約5.5万円 | 約22.5万円 | 約120万円 | 80.0% |
| 160万円 | 約2.5万円 | 約6.5万円 | 約24万円 | 約127万円 | 79.4% |
年収130万円を超えると社会保険料が発生し、手取り額が逆に減少する「逆転現象」が起こります。手取りが130万円時の水準を回復するには、年収160万円以上が必要です。
月収10万円パートの手取り計算例
月収10万円(年収120万円)のパート従業員の場合:
- 額面年収
- 120万円
- 給与所得控除
- 55万円(最低保障額)
- 基礎控除
- 48万円
- 課税所得
- 120万円 - 55万円 - 48万円 = 17万円
- 所得税(5%)
- 17万円 × 5% = 約8,500円
- 住民税(10%)
- 17万円 × 10% = 約17,000円 + 均等割5,000円 = 約22,000円
- 年間手取り
- 120万円 - 約30,500円 = 約116.9万円
- 月間手取り
- 約9.7万円
損しない働き方のポイント
- 103万円以内を厳守する場合:年末調整で配偶者控除が適用され、世帯全体の税負担が最小限に。扶養者が配偶者特別控除(最大38万円)を受けられます。
- 130万円以内で働く場合:社会保険の扶養内を維持しつつ、より多くの手取りを確保。住民税は発生しますが、保険料負担なし。
- 160万円以上を目指す場合:社会保険料を払っても手取りが増える「働き損」解消ライン。厚生年金加入で将来の年金額も増加。
よくある質問
扶養内の年収計算に交通費は含まれますか?
通勤手当は、月15万円まで非課税です。社会保険の扶養判定(130万円)には通勤手当を含めて計算しますが、税法上の扶養判定(103万円)には非課税通勤手当を含めません。
Wワークの場合、扶養内判定はどうなりますか?
複数の勤務先がある場合、すべての収入を合算して判定します。年収が130万円を超えると扶養から外れます。また、社会保険の加入基準(従業員数・労働時間)は勤務先ごとに判断されます。
パートから正社員になると手取りはどう変わりますか?
正社員になると厚生年金・健康保険の保険料が発生しますが、年収300万円の場合、手取りは約240万円(手取り率約80%)です。社会保険料の半分は会社が負担するため、長期的には正社員の方が厚生年金の受給額増加というメリットがあります。