失業保険 手取り 計算|基本手当の受給額と社会保険料の扱いを詳しく解説

失業保険(基本手当)の計算方法と非課税の仕組み

雇用保険の基本手当(いわゆる失業保険)は、所得税法第9条第1項第16号により非課税所得と定められています。そのため、支給された基本手当から税金が天引きされることはありません。ただし、基本手当の金額自体には上限と計算方法があります。

賃金日額の計算
離職前6ヶ月間の賃金総額(賞与を除く)÷ 180日
基本手当日額の計算式(60歳未満)
賃金日額 × 50%〜80%(賃金日額が低いほど給付率が高い)
賃金日額に対する基本手当日額の給付率(60歳未満)
賃金日額給付率基本手当日額の範囲
2,746円以上 5,110円未満80%〜50%約2,197円〜4,088円
5,110円以上 12,580円以下80%〜50%約4,088円〜6,290円
12,580円超50%上限あり(年齢ごと)

月収別 失業保険の手当額早見表

離職前月収別 基本手当月額換算と手取り
離職前月収賃金日額基本手当日額
(30〜44歳)
月額換算
(30日)
所得税住民税社保料実質手取り
20万円約6,667円約4,667円約140,000円00約28,000円約112,000円
25万円約8,333円約5,333円約160,000円00約30,000円約130,000円
30万円約10,000円約6,330円約189,900円00約32,000円約157,900円
35万円約11,667円約7,000円約210,000円00約35,000円約175,000円
40万円約13,333円上限7,715円約231,450円00約38,000円約193,450円
50万円約16,667円上限7,715円約231,450円00約41,000円約190,450円

失業保険受給中の国民年金・国民健康保険料の軽減策

失業保険は非課税ですが、受給中に支払う国民年金保険料と国民健康保険料は、実質的な手取りを大きく左右します。以下の軽減制度を必ず活用しましょう。

国民年金保険料の免除制度

失業を理由とする特例免除申請により、前年所得に関わらず保険料の全額または一部免除が認められます。免除を受けた期間は、将来の年金額に2分の1(全額免除の場合)が反映されます。追納(10年以内)により満額にすることも可能です。

国民健康保険料の減免制度

倒産・解雇等による離職者(特定受給資格者)は、国民健康保険料が最大で8割軽減(前年所得に応じて)される場合があります。ハローワーク発行の「雇用保険受給資格者証」を市区町村窓口に提示して申請します。

失業保険受給中のアルバイトは手取りにどう影響する?

失業保険受給中にアルバイト(就労)をすると、以下の調整が行われます。

就労と失業保険の調整ルール
就労時間収入失業保険の取り扱い
週20時間未満日額が基本手当日額の80%未満全額支給
週20時間未満日額が基本手当日額の80%以上差額支給(基本手当日額 - 収入日額 + 控除額1,335円)
週20時間以上問わない不支給(就職とみなされる)
自営業開始問わない開業届提出日以降は不支給

安易にアルバイト収入を増やすと、かえって失業保険との合計手取りが減少する可能性があります。基本手当日額の80%を超える収入がある日は、必ずハローワークに申告が必要です。

失業保険に関するQ&A

失業保険は退職後いつからもらえますか?

自己都合退職の場合、ハローワークでの手続き後、7日間の待期期間+2ヶ月の給付制限期間を経て支給が始まります(初回支給まで約3ヶ月)。会社都合退職(倒産・解雇)の場合は、7日間の待期期間のみで支給開始(約1ヶ月後)です。

失業保険をもらい終わった後、収入がない期間はどうすればいいですか?

所定給付日数(90日〜360日、年齢・離職理由により異なる)を使い切った後は、生活保護の申請やハローワークの職業訓練受講給付金(月10万円+通所手当)の活用を検討します。また、求職者支援制度の職業訓練を受講することで、給付金をもらいながらスキル習得が可能です。

失業保険と傷病手当金はどちらもらえますか?

同時には受給できません。傷病手当金は「就労不能」が条件、失業保険は「就労可能で求職中」が条件のため、正反対の状態です。病気で退職した場合は、まず傷病手当金を受給し(最長1年6ヶ月)、回復後に失業保険の受給期間延長手続きを行って切り替えるのが一般的です。