税込と税抜の手取り比較
求人票や転職サイトには「年収500万円(税込)」と書かれていますが、この「税込」という表記が誤解のもとになっていることがあります。給与の「税込・税抜」は物価の消費税とは考え方が異なり、額面に税金が含まれているかどうかの違いを指します。このページでは、税込・税抜の意味と手取りへの影響を解説します。
「税込」と「税抜」は何が違うのか
一般的に給与に関する「税込」は、所得税・住民税・社会保険料を含めた金額、つまり額面年収を指します。「税抜」はそれらを差し引いた手取り額です。ただし企業によって「年収(税込)」「年収(手取り)」の使い方がまちまちで、「年収」としか書かれていない場合でも税込みの額面であることがほとんどです。
転職サイトの「年収○○万円」は、ほぼ例外なく額面(税・社会保険料込み)。手取り年収を知りたいなら、額面から約20〜25%を差し引いた金額が目安です。
給与の税込と消費税の税込は違う
物価の「税込価格」は消費税10%(軽減税率は8%)を含みますが、給与からは消費税は引かれません。給与には消費税ではなく、所得税・住民税・社会保険料が天引きされます。つまり「給与の税込=消費税込み」ではありません。
この違いを誤解すると「消費税10%が引かれて手取りが減る」と考える人もいますが、実際には消費税は給与から控除されません。控除されるのは税金(所得税・住民税)と社会保険料のみです。
税込年収と税抜年収の比較例
| 税込年収(額面) | 手取り年収(目安) | 差引(控除額) | 手取り率 |
|---|---|---|---|
| 300万円 | 約240万円 | 約60万円 | 約80% |
| 500万円 | 約385万円 | 約115万円 | 約77% |
| 700万円 | 約520万円 | 約180万円 | 約74% |
| 1,000万円 | 約720万円 | 約280万円 | 約72% |
年収が上がるほど控除額が増え、手取り率が下がるのが見て取れます。詳しい金額は手取り早見表を参照してください。
時給・日給の「税込・税抜」も同じ扱いか
時給や日給の求人表記も、通常は「税込」つまり額面です。たとえば時給1,200円のバイトなら、月60時間働いても額面は72,000円で、そこから所得税(年間103万円超の場合)や住民税が控除されます。時給1,200円の手取りは、条件により実質1,100円前後〜1,150円程度になるイメージです。
飲食店や小売店の求人に「時給1,300円(税抜)」のような表記がある場合、その金額に消費税が別途加算されることはありません。給与に消費税は含まれない点を改めて確認しておきましょう。
転職時に「税込・税抜」を確認するコツ
- 「年収(税込)」の内訳を聞く:基本給・手当・賞与の構成を確認。
- 手取りに換算する:額面の約75〜80%が手取りの目安。扶養家族がいればやや上がる。
- 残業代の扱いを確認:固定残業代(みなし残業)込みの年収かどうか。
- 住民税の遅れを考慮:転職直後は前職の年収ベースの住民税が引かれる。
転職を検討している方は30代転職の手取り収入も参考にしてください。
よくある質問
「年収600万円(税込)」の手取りはいくらですか?
目安として約455万円(手取り率約76%)です。社会保険料と所得税・住民税を差し引いた金額になります。扶養家族の人数や健康保険の加入先によって変動します。
給与から消費税は引かれますか?
いいえ、引かれません。給与から控除されるのは社会保険料と所得税・住民税です。消費税は商品やサービスを購入するときに支払う税金で、給与計算とは関係ありません。
税抜年収で提示されることはありますか?
まれですが、会社によっては「手取り」で年収を説明されることもあります。いずれにせよ、書面(内定通知書や労働条件通知書)に記載された額面を基準に、自分で手取りを計算して比較するのが安全です。