健康保険料と手取りの関係
給与明細の控除欄で毎月目にする「健康保険料」。手取りを確実に減らす存在でありながら、病気やけがのときの医療費負担を軽くしてくれる心強い味方でもあります。このページでは、健康保険料が手取りに与える影響と、加入する健康保険の種類による料率の違い、40歳からの介護保険料加算までを解説します。
健康保険料とは?誰が払うのか
健康保険料は、病気やけがの治療費の一部(原則3割)をカバーする「健康保険」に加入するための保険料です。会社員は勤務先が加入する健康保険の被保険者となり、保険料は会社と本人が半分ずつ負担します。
- 全国健康保険協会(協会けんぽ):中小企業などが加入。料率は都道府県ごとに異なる(約10%前後)。
- 健康保険組合:大企業などが独自に運営。料率は組合ごとに異なり、協会けんぽより低いことが多い。
- 国民健康保険:会社員以外(自営業・無職など)が加入。世帯ごとに年額が決まり、給与天引きではない。
同じ手取りの話をするとき、この「加入している健康保険の種類」で保険料が変わるため、会社員同士でも手取りに差が出ます。
健康保険料の料率と手取りへの影響
協会けんぽの場合、健康保険料率は都道府県ごとに異なり、令和6年度の全国平均は約10%(本人負担はその半分の約5%)。健康保険組合の場合は約8〜9%程度が多いため、本人負担は約4〜4.5%です。
| 加入先 | 料率(本人負担分) | 月の保険料 | 年額(目安) |
|---|---|---|---|
| 協会けんぽ(全国平均・目安) | 約5% | 約15,000円 | 約18万円 |
| 健康保険組合(例) | 約4.2% | 約12,600円 | 約15万円 |
健康保険料だけで月3,000円程度の差があり、年間で数万円の手取り差になります。「給料は同じなのに手取りが違う」原因のひとつです。
40歳から健康保険料に介護保険料が加算される
40歳になると、健康保険料に介護保険料が上乗せされます。介護保険料率は健康保険の種類により異なり、協会けんぽでは約1.6〜1.8%前後(本人負担分)が目安です。
40歳の誕生月から健康保険料がアップ!月収30万円なら毎月約4,800〜5,400円の負担が増える目安
「40歳になったら手取りが減った」と感じる人は少なくありません。誕生日を機に給与明細の健康保険料が増えるため、事前に知っておくと動揺しません。詳しくは社会保険料と手取りの関係もご覧ください。
健康保険料を抑える方法はあるのか
健康保険料は標準報酬月額(4〜6月の給与の平均から決まる)に料率をかけて計算されます。したがって、次の点に注意しましょう。
- 残業が多い月は注意:4〜6月の残業代が標準報酬月額に反映され、9月から保険料が上がる。
- 保険料を「払わない」ことはほぼできない:健康保険は強制加入。代わりに、扶養家族の範囲や高額療養費制度など「保障」を活用する。
- 扶養に入る場合:パート収入が一定以下なら配偶者の扶養に入り、保険料負担をなくせる(条件あり)。
パート収入と扶養の関係はパート主婦の手取り収入で解説しています。
よくある質問
健康保険料は毎年変わりますか?
料率は協会けんぽなどで毎年見直されます。また標準報酬月額は4〜6月の給与をもとに年1回改定されるため、給与の変動に応じて保険料も変わります。
健康保険料は払わないとどうなりますか?
給与から天引きされるため基本的に未払いにはなりません。もし未納になると、保険給付(療養費など)が受けられないなど不利益があります。
扶養家族の健康保険料はどうなりますか?
被扶養者(扶養に入った家族)は保険料を支払う必要がありません。保険料を払うのは被保険者(働いている本人)のみです。